旅装にテーマカラー1・・・姉熊井明子との旅2012年は緑

毎年出かける姉と私のイギリスの旅、行く場所はその度に二人で決めますが、作家や画家や詩人の世界、伝説の世界、シアターでの観劇、自然の美しさ、庭園、ハープやバラ、クラフト、様々な歴史に関しての調査など様々なことが目的の旅です。
姉のこだわりもあり、コーンウォールは必ず入れます。
この旅では極端に荷物が少なく(特に姉は驚異的)、それは旅装のテーマカラーを決めているためです。
主になるカラーにスカーフなどで変化させる工夫でお洒落も毎日楽しみます。
旅装にテーマカラーを決めるようになって今年で5年目、
この5年間を振り返って、5回に分けてそれをご紹介したいと思います。
姉と二人の写真はイギリス在住でいつも旅の手配をしていただき、一緒に旅をする柏尾さんに撮っていただきました。
移動はチャーターしたタクシーと列車です。



(2012年は緑色)
パディントン〜ティンタージェル〜ボスカースル〜ジャマイカイン、ドズマリープール〜ランハイドロック〜フォイ〜パインロッジガーデン&ナーセリー〜エデンプロジェクト〜セントアイヴス、ラーンズエンド、ミナックシアターのプロムス鑑賞〜バッキンガム宮殿見学



姉との旅は1988年の7月から8月にかけての共著『ハーブ&ポプリ英国風の楽しみ方』(主婦の友社)のための18日間の英国撮影旅行が初めてでした。
2010年の9月に私の『コッツウォルズの名園バーンズリーハウス』(千早書房)取材の旅の時から又、二人の旅が始まりました。
2011年の9月の時二人の服装は偶然にもピンク&紫で、
「来年はテーマカラーを決めたら楽しいわね」
という姉の提案で、テーマカラーの旅が始まったのでした。



この年はまずはあこがれだった、コーンウォールのティンタージェルへ。


アーサー王伝説には欠かせない場所。


ティンタージェルからは、泊るキャメロット・カースル・ホテルが見える。
ホテルにチェックインしてから出かけた。



キャメロット・カースル・ホテル。

ちょっとお洒落して夜のお食事を待っているところ。





翌日ティンタージェルの北30分程のボスカースルへ。
海が怖いくらいの表情を見せている。



ライムストーンの家が並ぶ味のある素敵なボスカースルの街並み。
魔女博物館見学。


移動の道々、広々と羊のいる場所や畑、緑のトンネルが美しい。
しばらくして地図で見るとボドミンムーアの位置。ヘザー(ヒース)があるはずとヘザーを探すがどこにも見当たらない。
やがて今はダフネ・デュモーリアの記念館とパブになっている、「ジャマイカイン」に到着。
そしてすぐ近くにあるドズマリープールへ。




アーサー王のエクスキャリバーの剣が沈められたという湖、ドズマリープール。
途中の牧場らしき道の両脇土手にヘザーやゴーズが咲いていたが、湖の周囲はヘザーと思い込んでいたので意外な感じ。






ボスカースルからフォイへの通り道に、何か庭園がないかしらと、パンフを調べると、ナショナルトラストの庭「ランハイドロック」を見つけた。
お城の中も庭園も花丸の素晴らしい場所だった。やはりナショナルトラストはすごいとつくづく感心!
帰国してE美さんからシェイクスピア映画『十二夜』の撮影場所の一つと聞いて、すぐにDVDで鑑賞。



フォイ到着
フォイはレベッカの作者ダフネ・デュモーリアが住んでいた所。
姉がすみずみまで訪ねたことのある場所で「是非見せたいの」とホテルにチェックインしてから案内してくれた。
お姉様ありがとう。ほんとうにありがたいことだ。


以前、ダフネ・デュモーリアがボートに乗ったポストカードを姉が送ってくれたが、
その場面がこうしてある。
世界のあちこちから訪れるフアンにとってはたまらなく魅力的な光景。
川向こうの館はダフネが住んでいた家。





フォイホテルはダフネ・デュモーリアも訪れた場所。

これからお食事です。


夜はお洒落して。
ネックレスもバッグも緑です。




翌朝ホテルにて。背景にはフォイの入り江が広がる素晴らしいロケーション。
旅の前に新宿の朝日カルチャーにハーブ教室の仕事に行った時に見つけて購入した緑のお洋服。結局これはこの時のみ。




姉の緑が素敵。





パインロッジガーデンズアンドナーセリーにて


フォイのホテルのコンシェルジェに、
「近くにお薦めの庭はありますか」とお聞きすると、
『パインロッジガーデンズアンドナーセリー』と『エデンプロジェクト』をおしえてくださった。
エデンプロジェクトは以前柏尾さんと来たことがあり、こんな場所にあったんだとあらためて地図を見た。



パインロッジガーデンズアンドナーセリーは、お薦めの庭だけあり、特別に素敵な庭だった。
庭では、この人懐っこいニャンコがずーとえんえんと道案内をしてくれた。



何年振りかで訪れたエデンプロジェクト。巨大な温室に誰もが目を見はる。
陶土を掘りつくし、想像を絶する穴が出来た。そこに造られた庭園。
荒廃の中の再生・・・エデンプロジェクトという名前がそれを象徴する。




セントアイヴスに到着して翌朝。
姉の定宿の窓辺にて。

部屋は別々なので、朝初めてそのファッションがわかる。
「スカーフはもちろん、ネックレスも指輪も緑色よ」
そこまでこだわるのね。了解!






イギリスの西の果て、ラーンズエンドにひろがるムアー。ヘザーがきれい。中はセーターでも強風が吹きすさび、凍ってしまいそうに寒い。
この後ミナックシアターへ。





ミナックシアターは、晩秋の2日間はこうしたPROMSが行われる。
「ハルさんに是非見てほしいの!」
と前年初めて観たので二回目。
闇の大海を背景にブラスバンドの力強い音色に胸高鳴り、マリンバの音色に酔いしれる。
この日はものすごく寒かった。9月のコーンウォールはとても寒い!






セントアイヴスに滞在し、トレゲナカースルホテルの庭を見学に行く。
庭見学を一つでも多くしたいと考え、姉も強く薦めてくれ嬉しかった。




夢の一つだったバーナードリーチ陶房見学。
夢は叶うものだなとしみじみ思いながら見学した。
その後も訪ねる。





セントアイヴスのテイトギャラリー見学後記念撮影。

私が連載している改良園『園芸世界』担当のH氏に、この町で活躍し家も残っている画家アルフレッド・ウォリスのことを教えていただいて訪ねた。ところが作品は今違う場所に移動しているとのことで、ポストカードを何枚も購入。
それを追いかけて翌年は違う町の美術館に行くとそこにはすでになく、その翌年やっとこのテイトで観ることができたのだった。




小雨の中、ナショナルトラストの『トレングウェイトン』へ柏尾さんと行く。
広大な庭を見た後の冷えた身体には、クロテットクリームのスコーンセットとたっぷりのミルクティーは本当に美味で元気が出たのだった。
姉はホテルで思索。








帰ってきたパディントン駅で、パディントンベアーの銅像と記念撮影。
手の平程にたためるジャンバーは暖かで軽い。
結局9月の寒さのために外ではほとんど脱ぐことがないまま過ごしたのだった。




エリザベス女王在位60年の記念で特別見学が可能となり、バッキンガム宮殿の中と庭園を感動の見学。