何回でも訪ねたい場所、それは数多くありますが、
なかでもルーシー・マリア・ボストン夫人の庭園は特別です。
ケンブリッジ郊外にあり、館に着くまでは、小さな町の道路を歩いていきます。
川べりの道を先に進むと、
左側にあらわれます。
この開放感のあるメリハリのある贅沢な空間を持つ庭園。
見るたびにため息が漏れてしまいます。
門扉を開けると、トピアリーが、
「ようこそ」
と、玄関入り口へと誘います。
トピアリーは、1953年にエリザベス女王の戴冠式を記念して、王冠と宝冠に仕立てられたとのこと。
入口に到着。
一連の「グリーンノウ物語」の作者、L・M・ボストン夫人が1938年から住んでいた館、少年トーリーが出会うファンタジーの物語の舞台です。
小説の舞台がこの館ですので、そのひとつひとつの場面を確認しながらの時間は、珠玉の思いです
(館の右側の庭園)
ボストン夫人が遺された庭は、保全されながら、一層美しいものへと変化しています。
バラの大家グラハム・スチュアート・トーマスの助言で収集したという300種以上のバラも有名。こうしてボーダー部分も素晴らしい。
(館の左側の庭園)
うっそうと茂るカッパー・ビーチ。
12世紀の部分が残っている、大変貴重な館です。
ウォール・ガーデンは、アイリスとオールドローズで素晴らしい香り。
入口の両脇のボックスのトピアリー。
これだけでも参考になりそう。
◎夫人は1990年に97歳で亡くなりました。
現在は本の挿絵を描いたピーターさんの奥様ダイアナさんが館の管理を受け継いでいます。館の中ではキルト作家としても知られる夫人が、92歳まで作り続けたキルトも展示されて見学可能です。
◎作家の林望さんが住んでいた時のボストン夫人との様々なことは、「イギリスは愉快だ」に詳しく書かれていますので是非ご覧下さい。