イギリスのヘミングフォード・グレイには、イギリス児童文学の名作、一連のグリーンノウ物語を著した、ルーシー・マリア・ボストン夫人の館があります。
作家の林望さんがボストン夫人ご存命の頃にこの館に住んだことがあり、
『イギリスは愉快だ』にはその時の様子がつづられて魅力的です。
私はこの館を訪ねる度に、この入口部分の何気ない花活けの様子にも惹かれます。この時は、オールドローズの濃厚な香りとともに、「ようこそ」の気持ちが伝わりました。
現在は本の挿絵を描いた息子のピーターさんの奥様のダイアナさんが館の管理を受け継いでいます。
向こうには小川が豊かに流れていて、安らぎを感ずる夢のような世界です。
そして、ユーの木のトピアリーの真ん中の道をまっすぐに入ってくる時は、物語に登場の少年トーリーになったような気分です。