旅装にテーマカラー3・・・姉熊井明子との旅 2014年は青

2014年5月21日〜29日 旅装は青
この年はイギリスからフランスに移動しました。

21日

前の年の旅の後半、
「『ケルトの白馬 ローズマリー・サトクリフ著 灰島カリ訳』を読んだら、このイギリスにある白馬の丘絵のある場所に行きたくなったの。どーお?」
と、姉。
「素敵ねー。是非行きたいわ!」
と、私。
「本の場面ではブルーベルが咲いているのよ。だから今度はこの花の咲く5月にしましょうよ。ファッションは青で!」


「ワー、とっても楽しみ。さっそく本を読むわ」
「送ってあげるから読んでみて。ところであなたもどこか行きたい場所ない?」
「5月のその頃はパリではバラが花盛りだから、読売新聞の記事取材のためにユーロスターで移動してパリのバガテルバラ園に行きたいわ」
というわけで、その日がきました。



12時間余の機内で姉とはずーと話。
この旅のファッションノートでまずは盛りあがる。前年のオレンジ色バージョンもすごかったけれど、今年もまた。姉は少女時代にすでにこんな感じだったので、それを見て私も育ったのだが、とても足元にも及ばない。替わりと言ってはなんだけど、映画ノートを持参しました。これは2007年6月にアメリカのハーバード大の生協で購入したノート使用したもので、観た映画を一頁に一枚にまとめて、監督や俳優の情報の他に、ハーブや花のことや様々な気づいたことを記入したもの。姉お薦めの映画もよく見ているので、お互いの感想などを話して、つきることがありません。途中ものすごく寒くて、ブランケット2枚にコートもはおりました。



ヒースロー着後、柏尾さんがチャーターして下さった車でオックスフォードシャーのウォンテージのベアーホテルへ1時間半程の移動。
白馬をみるにはこのホテルに泊まるしかないと、柏尾さんが見つけてくださったのでした。
ホテル前の広場にはなんとアルフレッド大王(849〜899年)の銅像があった。全アングロサクソンの大王の生誕地だったのです。ハーブにも関係ある歴史状の人物でしたのでサプライズを感じました。

夕飯は柏尾さん手作りの稲荷寿司とブロッコリーのサラダ。焙じ茶をいただきながら、生き返る心地の感謝の御食事でした。
くらくらする手前位の疲労のために、街に出ずに部屋に入り、バタンキュー。


22日

明け方大雨でしたので、朝の気持ち良いお天気が「ワーイうれしい!」


静かな良いホテル。4:30頃に早起き鳥(ブラックバード)の鳴き声がして、「イギリスだなー」
昨日の疲れは何処へやら。元気いっぱいでこれも嬉しい!





昨夜は、柏尾さんが、カカトがとれてしまった私の靴屋さんを見付けに街を歩いて下さった。「この街の素敵な場所が沢山あったのよー。是非見てほしいの」
と古い教会などに連れて行って下さった。ジョン・ベッチャマンの家と庭もあったとのことだがこれは次回の楽しみに。





靴屋開店10時まで待てず、持参していた夜用のかかと付きのサンダルで出発することに。
これが案外丘歩きにはぴったり。




イギリスには丘絵(ヒルフィギュア)というものがあります。石灰岩の上を掘ると下から白い石灰岩が出てきて、白馬などの絵が描かれるもの。
このアフィトンの白馬は、紀元前千年ほどの大変歴史のあるもので、これをモデルにサトクリフの小説が書かれた。




2週間前に300〜400人のボランティアが、皆で上部の汚れた部分を削りとったそうで、白い馬はきれいでした。1年に一度はこうした手入れが行われるそうです。



私の頭の後方の二人はオーストラリアからの観光客。昨夜の雨でぬれていて滑るのでと裸足だった。






この日のために靴もパンツも白。エルメスの白馬の絵柄のスカーフを!
素敵!


私はまるで異国の人みたい。




この日はコーンウォールのペンザンスに移動する日です。
レディング14:34発ペンザンス19:33着のチケットを購入済みなので、時間がだいぶあるとのことで、途中のテムズ河畔の町や建物等を説明して下さりながら、
「バジルドンハウスという素敵な場所が近くにあるのよ。ナショナルトラストだから、ここで食事もしましょう」
と、柏尾さん。
入り口から入るとそこには、テレビドラマ『ダウントンアビー』のロンドンの家のクリスマスパーティーシーンに使われたとのことで大きな写真が展示されていたのです。
出かける前にNHKで放映が始まっていて、この庭に是非行ってみたいと思った館でしたのて驚きました。(とはいえこの館はクリスマスの場面のみで後はちがう場所で撮影されました)



傘も青よ。

バジルドンハウスは、2005年の映画『プライドと偏見』での、バルコニーや舞踏会のシーンにも使われた館でした





レディングで無事列車に乗り、ペンザンスまでのおよそ5時間の車窓の旅。
井村君江さん著の『コーンウォール』を読んでいるからでしょうか。そこに書かれているように、テイマー川に架かるブルネル鉄橋を渡る時、「現実からアザーワールド(異界)へ」というような、特別な感覚があります。


8か月ぶりのペンザンスホテルで、ジェリーに再会。
この後夕食後、姉はセントアイヴスの定宿へ。


23日

私の部屋はペンザンスの港や街を一望できる素敵な場所。
この時は無意識で見ていたのですが、夕方に歩いた教会からこのホテルまでの道筋が見えます。
早朝シリー島へ行く船が停泊していました。



朝食前、ジェリーが寄ってきました。
ラグラドールに似ているけれど、バーマン種とのこと。



高台にあるこのホテルの石垣に咲く花、なんと素敵なホテルでしょう。
10時になってからタクシーで靴屋さんに行き、ショートブーツを購入。とっても歩き良い靴。
姉タクシーで到着。



私の希望で、昨年セントマイケルズマウントの庭に出かけたらなんとクローズ。
そこで今年再チャレンジ。
行きのボートの手前でつまづいて派手に転び右ひざと両掌を強打。島の救急処置室で応急処置をしていただいて助かりました。その後も心配しながらも歩き通して、湿布薬で結局大丈夫でした。
「新しい靴のせいね」
と、姉に言われて気を引き締めました。




3500種の植物があるという庭園は今までは館の上から見下ろすばかりでしたが、実際に来て見ると、想像を超えた素晴らしい庭園でした。
14年手入れしているというガーデナーさんが植物の名前をいろいろと教えてくださる。苗は3月に植えるとのこと。
まるで天上にいるかのような素晴らしさ。ひざや手の痛みも忘れて夢中で撮影。

 


ウォンテージの白馬の所では一本も見られなかったブルーベルが、バジルドンハウスでもこのセントマイケルズマウントの庭でも、咲き残っていた。
ロンドン近郊では、この年はいつもよりブルーベルが早く終わってしまったとのことだったので、
こうして見ることが出来ただけでもうれしかった。
花茎の上がうなだれているのが自生している本来のブルーベル。




満潮なのでボートでマラザイアンへわたる。
タクシーで、ペンザンスのPENLEE PARKへ向かう。




ペンザンスにあるペンリーパークには、PENLEE HOUSE ギャラリー&ミュージアムがあり、ニューリン派の展覧会が行われているために訪れた。昨年それがあるとばかり思い、ニューリンの街のニューリン美術館に見に出かけたのだが、作品が移動していて見ることが出来なかった。今年は確認してここに来た。光の表現が美しいニューリン派の絵画を鑑賞できて感激。





入り口にはケルトの石像などがあり、ハーブガーデンや素敵な庭園もある。
ここでお昼にする。トゥデイズスープは、グリーンピースとポテトとパルメザンチーズの美味濃厚なもの。お食後のアップルクランプル(アップルとフォレスト(ナッツ))は温めて。たっぷりのミルクティーも美味しい。




奥にある素敵な庭園。(続く)