姉熊井明子とのイギリスの旅 7

7月24日(日)
コーンウォール
イギリスの西南端にある場所です。
ここに魅せられ毎年訪れています。


セントマイケルズマウントはただ見ているだけでもなんだか嬉しくなってしまう不思議な島。
何十年も前にE美さんが訪れてポストカードを送って下さった時から、この場所を訪ねるのが夢の一つとなり、
やがて姉と出かけるようになり、今では歩いたり船に乗ったりしてこの島まで出かけたり、遠くから眺めて満足したり。いずれにしても毎年そのパワーをいただいているという感じがします。


予定は未定の一日。姉の希望のラーンズエンドとミナックシアター以外にどこに行くか。
ギリギリまで思案。計画を立てても天候次第で変更せざるをえないこともあるから。
ところが朝起きると雨。その上、昨夜の時点で、日曜日は何週間も前でないとタクシーはチャーターできないことが分かったとのこと。
でもタクシーはどうしても必要です。大きな町ペンザンスだったらあるはずと、雨降りの中三人でペンザンス行の循環バスに飛び乗りました。
なんとそのバスが、私の気持ちの中で最後までどうしようかと迷っていたセントマイケルズマウントの前を通ったのでした。
霧にけむった状態を見ながら通過して、見るだけで満足。
上の3枚はペンザンスで少しの時間があったので撮ったもの。雨は止んでいました。
やはり、ペンザンスにタクシーはありました。



ミナックシアターの入口付近の庭。


ミナックシアターへの道が渋滞。とても狭い道でずっと先で動けなくなった車があるために3時間もかかるとのこと。まだ手前のためにすぐにUターンして違う道をスイスイと。さすがプロ。
ミナックシアターでは、姉が係りの方に挨拶をしている間、入ってすぐ横にある庭や、ショップを眺めました。



アヤメ科のディエラマ プルケリマムが鮮やか。先の方に種が出来ていた。


姉が戻り一緒にシアターを見に。



ロウィーナ・ケイドという一人の女性がコツコツとポスカーノの崖をきりひらいて造り上げたシアターには何回訪れても感銘を受けます。
午後から劇が始まるとのこと。
あっ観たい!
6年前と5年前は9月に行われる最終の夜のイベントを観たのでした。暮れゆく中、大海を背景に盛りあがる様々な音楽。最後の闇の中に浮かぶ花火も良かったなあ・・・


左の建物で本日のスープセットのランチをいただきました。


ポスカーノ湾は微妙な美しい海の色。
あの砂浜の波打ち際まで向こう側から遠回りして歩いて行ったこともありました。





霧のなか、ラーンズエンドに移動。


霧で見えないラーンズエンドは初めてでした。





7月も丘一面ヘザーの花盛りでした。
9月よりむしろ咲いていることに昨年気づいたのでした。




ペンザンスの観光局でいただいた観光マップ、
そこをチェックしながら、あちこち巡っています。
もう6回目ですのでとても興味深い遺跡を沢山見ることが出来ました。
今回は、コーンウォールで一番大きな遺跡ランニョン・クォイトを見に行きました。
言い伝えによると、「最後の審判の時この石のテーブルで、アーサー王と円卓の騎士たちが宴会をする」とのこと(参考文献『コーンウォール』1997年東京書籍井村君江著)





先史時代の人々が住んでいた跡ともいわれるもの。
写真撮りして下さる柏尾さんの求めに応じて、
姉と手を合わせたのは多分小さな頃は別として、始めて。
母とはいつも手をつないでいたのですが、姉とはそんな機会がなかったのです。
ドキっとするほど暖かな手でした。



ワイルドフラワーが生い茂るなかにゼノア・クォイトとよばれる石が次々と見られ、やがて坂道を下って登ると、ゼノアの教会です。
見たことがあると思ったら、数年前にここまで来たのです。
「以前行ったことのあるD・H・ロレンス夫妻が住んでいたという家を、ハルさんに是非見せたいの。5月にはブルーベル、6月にはフォックスグローブが一面に咲いていたのよ! 」
と。
D・H・ロレンス夫妻がこのゼノアに住んでいたとは・・・。
結局その家への道は進入禁止になっていてあきらめましたが、姉の気持ちがとても嬉しかったです。
今では、フォックスグローブが山と咲くその風景がまるで見たかのように目の前に浮かびます。

今回は、人魚のミイラがあるとのことで、ずっと関心はなかったのですが見ないと分からないと考え、通り道のためゼノアに立ち寄りました。
この辺りには、いろいろな人魚伝説があるのです。
しかしそれらのある資料館は数年前にクローズとのこと。


教会の中の椅子に人魚が彫られていました。



子供達の可愛い人魚の絵が沢山描かれていました。







セントアイヴスの街でタクシーを降りて清算
街を散策してすぐにバーバラヘップワースのミュージアムへと向かいました。
住まいとアトリエと庭園の中全体に作品が並びます。


室内で好きな作品の一つ。
もしかして風吹くところに置けば、エオリアンハープになるかもしれないと思いました。



庭には所狭しと作品が設置されていて、その迫力に圧倒されます。
作品の解説会が開催されていました。



前回は9月でシュウメイギクが真っ盛り。雨が降っていて蜘蛛の巣にまるで水晶のように光る透明な雨滴が連なっていました。
今回は曇りでシュウメイギクの可愛い丸い蕾がいっぱいで一輪咲いていました。



近くのニャンコが毎日来るとのこと。


セントアイヴスの湾の見える場所に戻りました。
夕方になるとこのように晴れて海の色も空の色も、何時までも見ていたいほど美しいです。
この色でラーンズエンドを見たかった・・・
中心左奥に、姉がこだわるゴドルヴィーの灯台が見えます。



ゴドルヴィー灯台


これはセントアイヴスの湾の灯台です。


望遠レンズで見ると、次々と海へと飛び込む姿が見られました。


夕飯は柏尾さんが見つけて下さったホテル&レストラン。
その前方の丘の上には、ヘップワースの作品と、そのずーと先にはゴドルヴィーの灯台が見えます。
ヘップワースの作品はこれくらい広い場所にあるのもいいなあ。



ビューポイントが眺められるレストラン。でもここはもう予約済みなので手前の室内で。


やはり一回はフィッシュ&チップスを食べたいです。
「こういう所はお魚もおいしいわよ!」
と、柏尾さん。
ヴィネガーをたっぷりふりかけて、
「ウワーー美味しい!」


このレストランの入口左の壁
白で揃えているハンギングバスケットが新鮮。


食後小道や海辺を散歩しながらホテルに帰りました。
薄暗くなってきてみるみる満潮になりました。
セントマイケルズマウントの時も感じましたがその波のスピードは怖いくらい早いのです。