富貴蘭(風蘭)の楽しみ

富貴蘭が可憐で繊細な花を咲かせています。
江戸時代の文化文政の時代、十一代将軍徳川家斉が格別に好んだ風蘭、参勤交代の大名たちもお籠につるしてその姿を楽しんだといわれます。

富貴蘭(風蘭)は何種類か育てていますが、‘雪山’は、2004年の東京ドームでの蘭展で購入した記念の品です。
かつては投機目的で売買されたそうで、
「これだったら10万円だったなあ。それが今日は1万円。良い株だよー」
と、いなせな店主。
とても気に入り購入したのでした。


この日本古来の伝統園芸植物は、初めお話しましたように江戸時代に大流行したのですが、それは今でも富貴蘭錦鉢という高価なきらびやかな鉢が販売されていることでも想像できるほどです。
‘雪山’は大切にして冬は室内窓辺で管理していましたが、他のものが大丈夫とわかりましたので、
今年はついに戸外のこの場所で過ごしたのでした。



庭のあちこちで‘雪山’以外は、こうして木の幹に気根を伸ばして自然風に育てています。
初めは水苔の上に苗を置き、枝にワイヤで止めつけました。水苔はいつの間にかなくなり、こうして気根が枝にまきつくように伸びています。水は自然のままで、木は東側にある一才柚子です。