クラブツーリズムの旅2・・・県立牧野植物園

高知県立牧野植物園

高知市五台山にあるこの植物園は、高知が生んだ「日本の植物分類学の父」牧野富太郎博士の業績を顕彰するため、博士が亡くなられた翌年、1958年4月にこの地に開園しました。約3000種類の植物が植えられ、進化している植物園です。



鴻上泰さんが迎えて下さり、詳しく丁寧に解説してくださいました。
このブログでは、そのほんの一部ですがご紹介させていただきます。


1862年文久2年に高知県高岡郡佐川町に生まれ、92歳で亡くなられた牧野富太郎博士。

植物を特定することは大変困難なことでそれを証明できる人でした。
日本の植物2500種に命名されました。
そのために後の植物学へとつながっていったのでした。

今は園内のあちこちで花皿鉢の展示が行われていて、
土佐の伝統の料理の盛り付けを象徴しています。
秋らしい木々や花々でお出迎えの嬉しいおもてなし。
鴻上泰さんの丁寧な解説で園内巡りが始まります。




アプローチ部分には高知県の野生のものがその植生別に植えられてまさに自然のままという様子。
川も流れて、左右を見ながらのこの庭園は、いつみても心落ち着く素晴らしい場所です。
土佐の方々もきっとここが大好きだろうなと、いつもうらやましいような気持ちになります。




牧野富太郎記念館は、建築家・内藤廣氏の設計で、本館そして展示館からなっています。
木が使われていて芸術的な建物です。雨水は屋根から地下に蓄えられるなどのエコの工夫がされています。





本館に入り植物園の全体像をこれで確かめます。



花皿鉢の設置されている場所。



「菊が彩る土佐の物語」題名にふさわしい菊のあしらい。



回廊を渡り、『牧野富太郎記念館展示館』へと進みます。
左右は民間の果樹園です。
左側にはリュウキュウツワブキが植えられ沢山の蕾がありました。




消防自動車の通れる道幅になっています。
コルチカムのピンクと白が真っ盛り。



このように今注目したい花には説明のプレートがあり、とてもわかりやすいです。




この植物園は四国霊場第31番札所五台山竹林寺があり、このように通り道もあります。
前回取材のために一人で訪れた時には竹林寺をお参りしました。
今回も是非と思いましたが、時間が足りず。
今年は、50年に一度の本尊文殊大菩薩御開帳。10月25日から11月25日までです。




スエコザサの特徴を話してくださる鴻上泰さん。



スエコザサは、牧野富太郎博士が奥様の名前を冠したもの。



展示館中庭は牧野博士ゆかりの植物が植えられています。



鉄の固まりが並ぶ水盤の作品は田窪恭治氏作。
眺めているだけで豊かな気持ちになる。
水は、雨水を溜めてある地下の貯水槽から吸い上げられる。



展示館は牧野博士の生涯がわかる展示となっています。
直筆の植物画やそれを描いた特別な筆など、写真等々が展示されています。
館内の撮影には許可が必要です。


何もかもが宝物のような資料館です。
どれもが、興味深いものばかり。




晩年の書斎。うず高く積み重ねられた資料などなど。



ここは講演などの催事のスペース。



展示館の見晴台からの眺め。
左右に台湾椿が咲いていた。
展示館にもどり外へ。
コンギクが優しく咲いていた。



高知市東部の平野や山野を一望できる
北園の芝生広場には恵み織りなす収穫の庭が。
案山子や稲わらを積み上げた「わらぐろ」も。
周りの木は台風の被害を受けたそうだ。




北園には薬用植物区もあります。
サクラ、ツツジ園の下の方。
漢方薬、民間薬として用いられる薬草や薬木が植えられています。
ハーブ類がいっぱいのこの場所は、ハーブのある暮らしの実践をしている私としては最も興味ある場所。
前回は下りていきましたが、今回は皆様とご一緒ですし、急斜面で時間制限もあるので、少しだけおりて案内していただきました。
また一人で来て、一日中過ごしましょうと思いながら。

先に進み、ハマナデシコを愛でてから歩を進めると・・・




その先の展示館のウッドデッキに「薬用の花皿鉢」が展示されているではないですか。
葛根湯、屠蘇散など、生薬や漢方薬の原料となる植物がそれらの薬の成分説明とともに植えられたコーナーです。




私にとって、このハーブ類の鉢はとても嬉しいサプライズ。いつまでもここにとどまっていたいほどでした。
水上元園長のお話も企画されており(11月22日、24日)、沢山の皆様が楽しみにされていらっしゃることでしょう。高知県立牧野植物園www.makino.or.jp/



ここで自由解散となりましたが、南園に行く時間はありませんでした。
又次の機会に・・・と思っております。

◎鴻上泰さん、素晴らしい解説をありがとうございました。おかげさまで植物のこと牧野富太郎博士のこと、学ばせていただきました。
心より御礼申し上げます。私は今回3回目でしたが、ますます充実した植物園をとても楽しみました。
丸一日いても時間が足りないと思うほど興味深く、世界に誇れる植物園をこうして訪問できた幸せに感謝の気持ちでいっぱいでした。

◎展示館内の内部は撮影禁止です。館内の撮影には許可が必要です。