クラブツーリズムの旅1・・・ 大塚国際美術館      

『桐原春子さんと訪ねる名画の中の花 大塚美術館と北川村「モネの庭」、牧野植物園2日間』は、
徳島から高知へと巡る一泊二日の旅でした。



17日
大塚国際美術館・・・大塚グループ創立75周年記念事業として徳島県鳴門市に設立された美術館です。常設展示スペースは延床面積29,412平方メートルという日本最大級の広さ。
最大の特徴は、古代壁画から世界25ケ国190余の美術館所蔵の現代絵画まで、至宝の西洋名画1,000余点がオリジナル作品と同じ大きさで陶板で複製されていることです。
これらはすべて2,000年以上も長持ちするとのこと。

今回は学芸員の荒田千鶴さんが迎えて下さり、「名画の中の花」をテーマに、絵の解説をしてくださいました。





まずは地下3階から。圧倒されるシスティーナ・ホール。




美しい青。スクロヴェーニ礼拝堂にもさまざまな植物が。



一角獣のタペストリーは今年実物がフランスより来日し、その作品の素晴らしさがまだ記憶に新しい。
こうして眺めていると、その感動も蘇る。
周りの鮮やかな赤は高貴な色。そこにちりばめられた花々。木はマツボックリ、柊、カシの木、柑橘類など荒田さんの説明に皆様聴き入る。



エレベーターで地下二階へ。
モネの大睡蓮は屋外にあり、実際に睡蓮咲く池が周りを囲んでいる。
新鮮な空気が気持ち良くて深呼吸しながら鑑賞。
美術館全体がメリハリのあるデザインと構成で、観る者を飽きさせない。



周りは回廊式の池になっていて、彼方に海。
風が気持ち良い。
熱帯睡蓮が咲いている。

夢見るように美しい睡蓮。



「3月25日の受胎告知。
大天使はふつうユリを手にしますが、これはオリーブです。
聖母マリアは聖書を手にしています。
雌しべも雄蕊も抜いたマドンナリリーが象徴的に描かれています」と荒田さん。



ボッティチェッリのヴィーナス誕生のピンクのオールドローズに注目。

プリマヴェーラには40種500本余りの植物が描かれています」
見るほどに発見がある絵画だ。
フローレンスのウフィッチ美術館で数度鑑賞。今年11月には再度イタリアで鑑賞予定。



「10月1日より来年の3月31日まで、ゴッホの幻の「ヒマワリ」が蘇り展示されております。
1920年に、大阪の実業家山本顧弥太氏が武者小路実篤氏ら白樺派に頼まれ、今の金額で2億円で買い上げた、背景がロイヤルブルーの「ヒマワリ」
1945年8月6日の空襲で焼失。写真が残っていてそれから陶板に復元されました」
1888年8月よりゴッホが描いた7枚のヒマワリの絵のことを、ゴーギャンとのエピソードも織り込み話してくださる。
8月にゴーギャンを迎えるために青の背景を描く、12月に耳切り事件 12月24日ゴーギャン去る 1月ゴーギャンの求めに応じて黄色の背景を描く。



ロンドンで鑑賞したミレイの「オフィーリア」だった。
荒田さんの花の象徴としての解説を聴きながら、
その旅のことを思い出していた。



解説を終えられた荒田さんと1階の庭園で記念撮影。
荒田さんの「名画の中の花」の解説に魅せられました。
このブログでは、そのほんの一部のみとりあげましたが、
えんえんと1時間余、的確にポイントをおさえた、素晴らしい解説でした。
とても楽しく知識も豊富になりました。
ありがとうございました!



正面に見える花壇にはコスモスが。
9月30日まではプリマヴェーラに描かれている花24種類が植えられていました。

生垣の刈り込みが美しい花壇は、今までマリーゴールドが咲いていて、土作りしてからパンジーを植えるとのこと。
彼方には海が見えて、気持ち良い風景。
この後自由昼食で、現代、近代、バロックルネッサンス、中世、古代と巡りました。
以下はその一部。



アンディー・ウォーホル。



ピカソゲルニカの大作。



ベラスケスのラス・メニーナス



レンブラントの夜警。アムステルダム国立美術館で一昨年オリジナルを鑑賞した。



左側ヘンリー八世のまだ若いころの肖像が珍しい。





◎今回私は2回目の訪問でしたが、いっそうその迫力に圧倒され感動しました。
ここに来れば、美術史を学べますね。
授業の一環でしょうか、学生たちがたくさん来ていたことも、素晴らしいことと思いました。
いつかオリジナルを見たいという夢も湧くことでしょう。



宿泊は高知・ホテル日航高知 旭ロイヤル。夕食は7時より皆様と歓談しながら。
がらりイメージチェンジのお着替えをしました。