クラブツーリズムイタリアから南仏への旅10・・・モナコ・グレース王妃のバラ園

5月26日・・・モナコのグレース王妃のバラ園



1984年6月18日、レーニエ3世大公が、その2年前に車の事故で亡くなられたグレース大公妃を偲んで創設したものでした。
2014年にリニューアルされ広くなり、再開されました。
5000平米の敷地に300品種、8000本のバラが植えられたそうです。
まわりにはバラ以外にもオリーブの大木や松など様々な樹木も植えられていて、それらの木々の様子も眺めて楽しいです。
巨大な岩山がそそり立つ景色があるかと思うとくびすをかえすと高級マンションがそそり立つという場所に、とても工夫して造られている感じが致しました。

王妃の銅像の手前には、‘プリンセス・ドゥ・モナコ’が真っ盛り。
1982年、事故で亡くなられた翌月にこのバラがメイアン社から捧げられたのでした。白に鮮やかな覆輪のある巨大輪、丸弁高芯四季咲きのまさにグレース王妃のイメージの美しく気品のある格調高いバラ。
メイアン社からは1956年の結婚の時に、強香を放つピンクの大輪バラ ‘グレース・ドゥ・モナコ’が捧げられました。
1982年はモナコで国際バラ展が予定されていた年でした。王妃はこれに合わせ再び名前の入ったものをと依頼されていたそうです。なんという運命でしょうか・・・


その左側には存在感のある‘レーニエ3世’が、鮮やかに咲いていました。



下の写真の、銅像の後方のワイヤに伝わらせた部分には、つるの‘プリンセス・ドゥ・モナコ’が。



グレース王妃の像の横で記念撮影。
スカーフはこの日に合わせて吉谷桂子さんのお店Shadeで購入した、吉谷さんが模写され模様出し色出しもされたというルドゥテのバラの絵柄。

足元の通路部分茶色のものに注目。



ぎっしり敷きこまれていたものは桃やアーモンドの種を割って中身をとりだしたようなもの。ガイドさんに調べていただくと、
なんと「スモモの種の芯を除いた部分」の廃物利用。
これは実にユニーク。世界でただ一つではないでしょうか。
何に使ったスモモなのか、とても興味が湧き、取材したい思いがわき起こりました。











ほぼ中心にある広々とした噴水やベンチのコーナー。
赤ちゃんや幼児連れの方があちこちにいて、憩いの潤いの時間を過ごされているようでした。
背景にそびえる岩山に圧倒されます。
モナコでは今日明日とモナコグランプリとのこと。
もう終ったのかこれからなのか、ヘリコプターの音は聞こえましたが、あの強烈なヘアピンカーブを曲がる時の音は聞こえず、とても静かでした。



ウイーピング仕立てのバラの華やかさ、アーチが連なるバラの華やかさ。



パネルやQRコードで品種がわかる最先端のラベルも。





イタリア出発前に我が家の庭で咲いていた‘ムンステッドウッド’
Tさんが「‘ムンステッドウッド’が咲いていますよ」
と、教えてくださいました。
素晴らしい香り!


もう一方の入口。


意外に地味に感ずるジャンコクトー


この真紅の花が印象的な木はヴァチカンの庭でも見ましたね。
ここでもとても存在感がありました。

こうして、ネームプレートのアップを撮っておくと役立ちます。
アメリデイゴ、ブラジル原産の植物です。

◎このバラ園のお話は十数年前にモナコ在住のK実さんから、沢山の美しい写真とともにお手紙をいただいて知りました。
K実さんは私の『フランスのハーブと庭』(誠文堂新光社1997年刊)の取材旅行の時にコーディネイトと通訳として大変お世話になりました(ご主人にも)。
この時バラの本の話も進んでいましたのでそんなお話もし、その後情報を教えていただいたのでした。
今回、こうしてその庭を訪ねることが出来て、感慨もひとしおでした。
ここまで来ていてK実さんにお会いできないのは残念とは思いましたが、仕事ですし時間もはっきりとはせず、あきらめました。
帰国された時にでも、是非お会いしたいです。