すっとーこーけーどーんどしょ

実家に伝わる12月31日そしてお正月の遊びです。
同じ松本でもやった人はいないようですので、母の実家諏訪のものかもしれません。
とても単純なゲームなのですが、ずっしり重いミカンをひいた時のよろこび、紐だけの時のがっかり感・・・父が中心になり四人きょうだいと母、祖母も一緒に楽しんだものでした。


30cmほどの人数分の紐を用意して一本は長くして大きなミカンを結わえます。
お年取りのご馳走の後、こたつの上のおひろぶたを何もなくして、
ゲームが始まります。
父が束ねた紐の先を15cmほど残して左手に持ち、
「すっとーこーけー」
と言いながらその紐の束を右の指でグルグル回してどれかわからないようにし、
おひろぶたにポンと置き、とりにくいように揺らします。
子供たちは我先にと紐をつかみます。
この時紐が動かないように父は力を入れて握っています。
そして「どーんどしょ!」で、皆が紐を思い切り引っ張ります。
ミカンをひくと母が用意したミカンなどがもらえるのでした。なかなか引けなくてなきだす子も。
そうすると父は一本だけ長くしてくれて、
「すっとーこーけー」
とやってくれて一番にひかせてもらったりするのでした。
祖母や母が先の時もありました。
父の心配りですね。
ああ、懐かしい想い出・・・

私もずーと続けてきました。子供たちと共に、そして今年も孫と一緒に。
「すっとこーけー」と紐を操るのは夫でした。孫が喜びそうな小さなものいろいろなどを用意しました。
偶然にも皆がミカンをひいて、何かしらの景品を渡せました。