ワイト島にて
7月21日（木）
オズボーンハウスへ
ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた1837〜1901年をヴィクトリア朝といい、産業革命による経済の発展がすこぶる順調で、イギリス帝国の絶頂期と考えられています。
この黄金期に公私ともに円満だった女王とアルバート公は9人の子宝に恵まれました。
オズボーンハウスはこのロイヤルファミリーが過ごす離宮でした。
ちなみにスコットランドのバルモラル城も私的な別荘で、汽車の旅を楽しまれたようです。
ウインザー城とバッキンガムパレスは公務を行う王宮でした。
今はイングリッシュヘリテージが管理しているオズボーンハウス、昨年訪ね、今年はマートルの母木の確認と、今年の庭の様子確認、ヴィクトリア女王とアルバート公の9人の子供たちのために造られたスイスコテージを見学のため、再度訪れました。
一年ぶりにオズボーンハウスに到着。
マートルが咲き始めていました。
オズボーンハウスのマートルは、アルパート公の御祖母さまよりプレゼントされたノーズゲイのものがテラスで育てられ生長したものです。
エリザベス女王の結婚式でも、ウイリアム王子の結婚式の時もブーケに使用されたことが、写真入りで書かれています。
この苗を昨年購入し、嬉しいことに今庭でとても元気に育っています。
ポタジェのルバーブが収穫されてこうして売られていました。
荷物を預けて室内へ。
昨年は撮影禁止。今年はフラッシュナシでしたらＯＫ。
この部屋ではパーティーがはじまるのでしょうか。
食事の準備中でした。キビキビと働くにこやかな男女は黒の制服が決まっている。
庭は見事でした。
紫に黄色そして白のカラースキームの素晴らしさ。
どこを見ても贅沢な雰囲気。
あー、訪ねてよかったとつくづく思ったのでした。
同じ庭なのに、昨年とはこうも印象が違うのも、めずらしいです。
イングリッシュヘリテージが用意した潤沢な予算、そしてデザインと何を植えるか考える方たちのセンスの良さに思わず、
「うーん、素晴らしい！」
昨年は緑いっぱいに茂っていたテラスガーデンの壁部分に植えられていた長い年月を経たマートル、コンクリートに食い込むようになっている幹の部分、今は治療中という様子で強剪定されていました。写真の右手前はそれらの部分が露わになっています。奥のマートルは新芽が上も下も育ち緑豊かになりつつありました。
昨年は上から見下ろしたこの景色、
遠くに海が見えます。ここは島です。
右側奥には後に行くスイスコテージがあります。
今年は丸い睡蓮池まで行き建物を見上げました。
庭園デザインも建物もさすがです。壮麗な雰囲気です。
眺めていると、まるでヴィクトリア時代にタイムスリップしたかのような錯覚を起こしそうな白い睡蓮の花。
スイスコテージは、女王の9人の子供達のために、造られたもの。
途中まで歩いて行くと往復している小型バスがやってきた。柏尾さんが手を振ってくれて私も。
親切にも止まって下さりラッキー。
館の前には、野菜と果物と花々、ハーブが植えられたポタジェが。
質実剛健でいて、花も実もある潤いのある生活、ロイヤルファミリーの子供達は日々の暮らしの積み重ねの素晴らしさを小さな頃から実際にこうして行うことで学んでいったのですね。
ロイヤルファミリーのガーデニング時に使用する道具入れが置かれている場所。9人のお子さんのぶんもずらりと並んでいます。
左側ではファミリーの声を聞くことが出来ます。
それにしても、家庭を大切にした女王とアルバート公、アルバート公はなんと42歳という若さで伝染病の腸チフスで突然亡くなられてしまった。女王や子供たちの嘆きそして悲しみはいかばかりだったことでしょう。
王子たちのための戦争ごっこの本格的な場所。
その先にはティーのための小屋があり、ケーキとミルクティーを外でいただく。
ロビンがすぐにやってきて、つぶらな瞳で眺めている。
スイスコテージは、子供たち一人一人まとめたコーナーがあり、
ビクトリア女王自らが描かれた水彩画は、いずれも母性愛にあふれていた。
時間が沢山欲しい場所だった。
ヴィクトリア時代は押し花や貝や海藻がつかわれたクラフトが流行したが、
こうした場所に住んでいれば、その材料も豊富だったろうなと想像する。
クラフトの一つ一つがセンス良く、すぐにでも作りたい作品ばかり。
オズボーンハウスの後は一路、昨年そのロケーションが気に入り再度予約したシャンクリンの海辺高台にあるキーツ グリーン ホテルへ。
ところがオーナーがかわり、名前は2週間前にナイチンゲール ホテルにかわっていて、びっくり。
今年もラヴェンダーが満開だった。
この景色に会いたくてまた来たのよね。
オズボーンハウスの帰り道急に寒くなって、ウインドブレーカーとパンツを重ね着。
姉のお洋服ラヴェンダーの花色とマッチして素敵！
いつもセンス抜群ね。
私の部屋は海の見える可愛い部屋でこの上が姉の部屋。前の屋根にカモメがやってきた。
