NHK学園国内スクーリング『小豆島に花とハーブを訪ねて』・・・4

深山イギリス庭園(2の1)
岡山県玉野市にある「みやま公園」は、200ヘクタールという広大な場所にサイクリングロードや池(五面)、ドッグラン、ミニパターゴルフ場のある公園です。
ここに市制60周年の記念事業として、「深山イギリス庭園」が造られ、平成12年(2000年)8月に開園しました

エントランスには、柳の木の下に花々のボーダー花壇が華やかに咲き、そのバランスが良いです。
四季折々、楽しめそうです。



「この庭園は7500平米あり、イギリスの庭園デザイナー、ピーター・サーマン氏によりデザインされ、玉野市役所都市計画課によって整備されました。これはピーターさんによるデザイン画です」
と説明して下さるのは、玉野市公園緑化協会の岡秀雄さんです。



岡さんの説明付きでの庭巡りが始まりました。
なんと素晴らしい借景でしょう。玉野市の自然の美しさのおかげで庭園がいっそう見映えがします。

「コンセプトは20世紀の伝統的なイギリス庭園です。6つのガーデンルームが造られています」
手前は18世紀風のカナール(運河)のイメージだそうです。
大きく育った銅葉と緑葉のスモークツリー、銅葉は色がきれい。
鉢が素晴らしい。10個ならんでいます。

◎イギリスのガーデンルームというと、「ヒドコートマナーハウス」や「シシングハーストカースルガーデン」が思い浮かびますが、後でお聞きすると、「シシングハースト」がモデルとのことで納得いたしました。



睡蓮がまだ美しく咲いていました。




「次はどんなお庭なのかしら・・・」ワクワク。
このワクワク感が、ガーデンルームのおおきな特徴。部屋に入るまでは中が見えませんので。
又、一度だけではなく季節により時間帯によりガーデンルームは変化しますので、
「どんな様子かしら・・・」
と、何度訪ねても楽しいのです。
手前両脇のユッカは巨大になり、沢山の蕾を持っています。楽しみですね。
次の庭は「彫刻の回廊」。
その次の庭は「水の庭」です。そこにある黄葉が始まっている大きな美しい葉の木はユリノキです。チューリップツリーとも言いますし、日本ではハンテンボクとのこと。なるほど葉がはんてんの形でした。その四本の木の真ん中にトリプルドルフィンの噴水があります。



先程と同じ鉢です。なんて素敵な鉢でしょう。
ボックスを刈り込んだトピアリーが可愛いと同時にシンプルで贅沢な雰囲気。
こうした質の良いものを使用すると、庭もグーンとグレードアップ。
私がデザインして作成中の君津の庭にもこうした鉢が欲しい!
と思いましたが一つ150万円ほどではちょっと無理・・・。
案内のプレートもお洒落。



「回廊の庭」では、右側にも左側にも彫像がずらりと設置されています。
昨日の雨で濡れて、陽光の加減で左右違う素材に見えました
この写真は右側ですが、フォーカルポイントのヤシにより、奥行きがながく見えることを説明していただきました。
帰りに上から撮った写真がありますので、後でご覧くださいね。
6つのガーデンルームはヘッジ(生垣)にカマクラヒバが使われていて、その色の明るさに、素晴らしいチョイスだと感心致しました。




左側は「水の庭」のトリプルドルフィンの噴水で右側はそのお隣のローズガーデンの噴水です。
ドルフィンの音は優しく、ローズガーデンの音は滝壺に近い音との説明でした。
噴水の水音を比べながら楽しむのは、とても上質な楽しみ方と思いました。



「ローズガーデン」には、イングリッシュ・ローズが植えられていて、秋バラの花盛りで香り良く咲いてとても素敵でした。
岡さんはこの`ラジオタイムス'が一番好きとのこと。
ここでは、切ってから45日で咲きますので、剪定作業は逆算してするそうです。


バラは黒点病予防のため跳ね返りの水が葉にあたらないようにしています。
そのためにバラの周りに様々な植物を植えるそうです。
スイートヴァイオレット、トレニアキャットミントなどです。


黄色のバラも素敵です。


バラ園に使われているこのお洒落な竹で作った支柱は、手づくりのものだそうで、感動しました。
イギリスのジムガーデナーさんもとても誉められたそうです。
向こうに赤く熟したアメリカンハナミズキの実と紅葉も見えます。(続く)