平成中村座 十二月歌舞伎

 平成中村座 十二月歌舞伎の昼の部『菅原伝授手習鑑』を観てまいりました。これは1746年に大阪で初演された人形浄瑠璃で、『仮名手本忠臣蔵』、『義経千本桜』そしてこの『菅原伝授手習鑑』が三大名作とされるそうです。
 『車引』、『賀の祝』、『寺子屋』の三場面で、浄瑠璃と三味線の音色も見事でした。飛び六方や様々な見得も堪能できました。
 菅原道真に仕える白太夫の子供、三つ子の兄弟・松王丸、梅王丸、桜丸の物語。 兄弟、親子、夫婦のことを考えさせる悲しい物語でした。兄弟はそれぞれ名前の花の刺繍や染めの美しい着物を着ており、その細かな部分までが見える席で幸運でした。特に勘三郎演ずる松王丸の『寺子屋』での銀ネズ地の雪盛りの松の模様の衣装に惹かれました。歌舞伎鑑賞をしていると、歌舞伎独特の着物の色合わせにいつもはっと魅せられます。その色合わせは庭づくりの時におおいに役立っています。
 三兄弟の女房のうち、二人の名前が春と千代。私は春子ですし、祖母の名前が千代ですので思わずにっこりしてしまいました。

 昨日電話予約で、2階 右2列12番の席がとれましたので、朝10:15に窓口でチケットを買いました。

 とても寒い朝。「早めのクリスマスプレゼント!」と、愛する姪の美恵が贈ってくれたコートがとっても着心地良く暖かでした。いつもいつもありがとう!
 もうすぐはじまります。はじまると大きな提灯は上にあげられます。モミジの屏風の前のお大尽席がよく見えます。