流木クラフトとモイスト・ポプリ


ママは朝から刺繍糸をたくさん持ち出して、小枝にくるくると巻いていた。
「できた!パパ素敵でしょう。プリンスエドワード島のワインショップのコーナーにこんな感じのクラフトが置いてあって、いいなと思ったの。そうしたら次に行った灯台の海ぎわに同じ大きさの流木が何本もころがっていたの。暴風の日があったそうで、飛んできたらしいわ。ここは国立公園ではないから枝も小石も拾って良いというので、小枝1本とジャガイモのような小石を1個拾ってきたの。」
ママはそういいながら、窓辺の丸テーブルの上をきれいに片付け、白のテーブルクロスの上にブルーの布を置いた。
次は何をするのだろう。
ボクはたまらなくなってテーブルの上に飛びのって観察。
コスタボダの大皿に塩をいれ、庭からローズマリーとルーとレモンヴァービーナの葉とメドウセージの花を摘んで上にのせた。ローズマリーは枝先を塩でモジャモジャした。瞬時に強い香りが・・・。ラヴェンダーの花をこすりながら散らし小石と貝を置き、お皿の縁に小枝を置いた。
「塩の白さが浜辺の砂のようだし波の飛沫のようでもあるわね。モヤ、ほら、夏らしくていい感じでしょう」
わかったわかった。
じゃ失礼してボクはここでゆっくりさせてもらうよ。
だけどママと生活していると、ほんと、飽きないよね!
ところで刺繍糸を巻くときにラヴェンダーの花を入れたそうだ。
これママ流。