パリの、のみの市・クリニャンクールで買ったシャンデリアの一部


 少女時代から読書やスクラップすることが好きでした。子供が生まれてもそれは変わりませんでした。次男がまだ赤ちゃんの頃スクラップしていた雑誌の記事の中に砂山健さんのシャンデリアの一部の話が出ていて、その時は夢の世界と思う次のような内容の文章でした。
「パリの有名なのみの市・クリニャンクールの高級家具売り場の戸口の籐籠の中に売られているガラス製のシャンディアの一部・・・」
 やがて息子たちも成人し、私は「桐原と行く花の旅」を毎年行うようになっていました。
 何度目かのパリ滞在の年、クリニャンクールに行こうと計画を立て、庭巡りの帰りに立ち寄ることにしました。そしてあの文章のとおりの場所で見つけたのです!ガラスなのでかけたものも多くこれでも良いものを選んだのです。
 こうして窓辺で陽が当たり、小さな虹色の光を放つガラスを眺めると、長い時間の経過を想います。