香りの薔薇


 バラには名前があります。そしてバラには香りのあるものとないものがあります。私は香りのバラを選び育てています。バラの香りは種類により異なります。写真の中心少し上にある濃い桃色の八重咲きはロサ・ガリカ・オフィキナリスで、古代から薬に使われていたバラです。ガリカ特有の甘い香りは誰もが夢見心地になる香りでしょう。ガリカ・ローズにロサ・フェニキアが自然交雑してできたダマスク・ローズ(ホームページの「庭からの贈りもの」夏参照)はさらに深みのある甘い香りで、このバラからローズ・ウォーターが作られます。バラはこのようにその親となるバラの種類により香りが違いますので、系統立てて育てるとバラの楽しみが増すことでしょう。
 写真の黄色のバラは‘グラハムトーマス’という香るバラで、イギリスのデビッド・オースチンという方が作出したバラです。初夏から秋まで絶え間なく咲き丈夫なバラです。彼のバラはイギリスの美しい庭にたびたび登場します。

 イギリスの美しい庭といえば、ガーデニング界のパイオニア雑誌『BISES』(ビズ)の創刊100号を記念して開催の英国を代表する二人の写真家アンドリュー・ローソン氏とジェリー・ハーバー氏が撮影した『憧れのイングリッシュガーデン写真展』が全国展開しており、6月19日(土)〜7月11日(日)は冨山市民プラザで行われます。7月10日には姉熊井明子と私のトークショー、11日にはラベンダーバンドルズづくりを行いますので、お近くの方はお出掛け下さい。詳細はビズのホームページwww.belier.co.jp/~bisesをごらんください。