薔薇の香りのお話 2・・・スイートシスリーの香り・・・アニス(ミルラ)の香り


イングリッシュローズの`コンスタンス・スプライ'の香りは、以前は没薬と訳されたため、ミルラの香りと言われましたが、今はアニス(ミルラ)の香りに訂正されたそうです。
ジャパン ハーブ ソサエティーの2012年5月号の会報誌はバラの特集が組まれていて、それらも含み、
「デビッド・オースチン・ローゼズ社のマリオットM.によると、ここでいう「ミルラ」というのは、日本で広く訳されているミルラ(没薬)ではなく、セリ科のスイートシスリーを意味している。一部略」などの、重要な記載がされています。
(この件の詳細はジャパン ハーブ ソサエティーの2012年5月号の会報誌をごらんください)

以前デビッド・オースチンの庭を訪ねた時購入のカタログには`コンスタンス・スプライ'は「大変強いMyrthの香り」と書かれています。このMyrthとは、スイートシスリーの古名だったのです。
没薬の香りと訳されていた時、どこが没薬なのかなと、その香りの表現に難しさを感じたものでした。
しかし、この文章を読んで、納得がゆきました。イギリスに行った時にスイートシスリーの香りを確かめたりスイートシスリーを栽培したりして香りも確かめました。
そして、咲き始めたばかりのこのバラは、とても甘く濃厚な香り。
これがスイートシスリーと表現される香りなんだなと、先程、その香りをいつくしみながら吸い込んだのでした。
スイートシスリーの香りはアニスの香りに似ていますが、もともとスイートシスリーの香りと表現されているので、そのままの方が私はわかりやすいです。

今朝、一番花が開き始めました。