バラとイングリッシュガーデンを訪ねて・・・4 グレイトディクスター

ガーデン巡り2日目
18日(シシングハースト・カースル・ガーデン、 グレイトディクスター)

(グレイトディクスター)
1988年に、姉熊井明子との共著『ハーブ&ポプリ英国風の楽しみ方』(主婦の友)取材でハットフィールドハウスの侯爵夫人やローズマリー・ヴェアリー夫人など沢山の方にインタビューしたのですが、画家でイラストレーターのサラ・ミッダさんのご自宅にうかがった時、「どの庭が一番お好きですか?」の問いに、「グレイト・ディクスターです」とおっしゃったのが印象に残っています。
グレイトディクスターは園芸界の重鎮でガーデンライターでもあった、クリストファー・ロイド氏のご自宅そして庭です。残念ながら2006年84歳で亡くなられましたが、その後も保全されています。

父親のナザニエル・ロイド氏が1910年に購入した館は、エドウィン・ラティエンスが改築し、庭もデザイン。植え込みとトピアリーは、両親が造ったもの。息子のクリストファー氏は1950年代に受け継ぎました。
傾いている館まで続くこの自然風の野原は母親が大好きな部分だったとのこと。スプリング・オーキッドがいたるところで満開。

途中の右側には、ユーツリーの生垣の人一人が入れる入口があります。8角形の池を中心とするサンクン・ガーデンが少し見えます。

中に入ると、華やかな花園。アリウムの紫の花が効いています。

黒い模様のポピーがはっとするほど鮮やか。

ロイド氏は犬を飼っていたのかしら。ご自分でペイビングしたのかしら。見ていると愛情が伝わってくる小石の芸術。


トピアリーの後ろにある建物と明るい色のルピナス、背景は黄金葉のアイヴィー

ラティエンスがデザインの特徴ある石積みの階段部分。エリゲロン、レッド・バレリアン、マーガレットの花。

多肉植物を植えたコーナー。


あら、あのペイビングの犬の末裔? いえ違います。ガーデナーの愛犬だそうで、ロイド氏の犬はもっと大型とのこと。

東西60メートル続くロングボーダー。前回訪れた時には、丁度ロイド氏が通りかかり、にこやかにポーズをとってくださった、記念すべき場所。

反対から見るとこんな感じ。こんな色のルピナスがあったのかと思う個性的で迫力のある色合い。

ご両親が作ったリスのトピアリーが形が崩れることなく保全されている。

館の前には有名な寄せ鉢があります。
今年は赤黒いカンナがないので、これでも、おとなしくて優しい感じがしました。

希望者は室内へ。広い居間にはポストカードが売られていて、ロイド氏が愛犬のダックスフンドを抱いているものを購入。やはりペイビングは愛犬だった! 壁や次の部屋にはクリストファー・ロイド氏の少年の頃の刺繍や母親との共作の刺繍も飾られている。二階に上る。広々とした書斎。チッペンデールの貴重な家具などもある。
部屋から庭の写真は「どうぞ」とのことで、ご両親が遺したもう一か所のトピアリー群を撮影

ボーダーの突き当りのベンチにニャンコが寝ていました。きれいな模様で可愛いお顔。眉間や喉のところをこりこりとかいてあげると、ゴロゴロと嬉しそう。
私は前日のウィズリー・ガーデンのショップで求めたスカーフをしています。こうするとこの日のはじめに訪れたシシングハーストと同じ洋服でも違う雰囲気。
スカーフは旅の服装計画の必須アイテム。明るく楽しい色合いで旅を楽しみましょう。こうして旅の途中で購入するのも、楽しみの一つです。