バラとイングリッシュガーデンを訪ねて・・・1 ウィズリー・ガーデン

6月16日から23日まで、NHK学園の「英国花紀行」の同行講師として、イギリスの庭園巡りの旅をしてまいりました。
いずれも素晴らしい庭園を選びましたが、今年は50年ぶりの寒さとかで春の花がまだ残っており、夏の花とともに、混然一体の夢見るような花園の場面を見ることができ、幸運なことと思いました。
旅参加の皆様がどの庭も感動してくださり、それがなによりも嬉しいことでした。

17日(①ウィズリー・ガーデン、②ザ・ガーデン・オブ・ザ・ローズ)
(ウィズリー・ガーデン)
園芸の普及と発展を目的に1804年に設立された、英国王立園芸協会(RHS)の庭園です。この協会の総裁はエリザベス女王で、会員数は37万人以上です。敷地は240エーカーという広さです。取材その他で何回も訪ねていますがそのたびに感動する庭園です。プライベイトの旅の時にはランチをここでいただきます。

お店の前のシアノサスがまだ花盛り。

入口横の売店。本や楽しく美しい生活用品などが並ぶ。

世界一のダブルボーダーはいつみても迫力がある。5月には小枝を使った支柱を差し込む作業がみられるが、6月半ば過ぎるとその枝を隠すほどに生長している植物たち。

ボーダーの入ってすぐ右側には、ペネロピ・ホブハウスさんデザインの、コテージ・ガーデンがある。華麗で存在感のある庭。いつみても納得の庭。生垣で囲まれているので、見過ごしてしまう人も多そう。是非見ていただきたい庭。

ボーダーを後ろに、コテージガーデンの左隣がローズガーデン。オールドローズのいくつかが咲き始めていた。コテージガーデンの先にあるリニューアルしたもう一つのローズガーデンは、イネ科の植物などの混稙に大変化。もともとはバラには適さない場所だったための大改革だった。

ボーダーを登り切り、右側に入るとideaいっぱいの小さな庭いろいろコーナーがある。
ここでは、木の上部のみ葉を育てて、ガゼボみたいな状態にするアイディアがおもしろい。

ウィズリーのハーブ・ガーデンは大好き。今まで何回もイメージチェンジが行われている。
すっきりとしてわかりやすい状態。消毒はしないので、虫もいるとのことだが気にならない。チャイヴやセージ、ウォードやアンゼリカが花盛り。

黄金葉のホップが絡む。これが2年前の9月に訪ねたら全体に絡み、みどりのマツボックリのような花がいっぱいの状態だった。左側のフィラデルフス(モックオレンジ)は花咲いてうっとりするような甘い香り。黄金色の葉が美しい。

アルペンプランツは、いずれも花盛りで、可愛い、綺麗で感動。

外の岩を重ねた塀にはまるで懸崖作りのように花のかたまりが垂れさがっている。

新しい温室の前に新しく、オランダ人のピーター・オドルフさんがデザインした最新感覚のボーダー。
丈はほぼ同じで、坂を利用してボーダーの美しさを見せている。
]
全体にシックな色合いだが、夏そして秋、また違う表情を見せてくれそう。また是非見たい。
[
帰り道のいっかく。私が好きな花と色合い。オダマキとスイートロケット、ゲラニウムなど。後ろの白い花は、アルンクス・ディオイクス。

ロックガーデン。上にはアルペンプランツや盆栽コーナー、畑。そしてその奥のローズ・ガーデンの向こうにハーブガーデンや果樹コーナーがある。

出て右側奥には、苗売場そして種売り場がある。いずれも大変充実。ここでスイートシスリーの種を購入。